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作品のバックナンバー(2008/3)

(永福寺の落椿ー東松山市市ノ川) (銀閣寺ー京都府)
観音経誦経ずきょうの庭に椿落つ 銀閣寺の苔むす上に落椿 
坐禅でのお経が般若心経から観音経に替わった丁度その日の帰りに禅寺の椿が落ち始め思わずハッとさせられ、霊を感じる程でした。落椿は武士の首が落とされた姿に似ているとの事で嫌う人もいるそうですが他の花には無い名残惜しい程の美しさがあります。人生の最後も落椿の様に美しい内に散りたいものです。観音経が通じると良いのですが。 銀閣寺の庭園は足利義政が西芳寺(苔寺の通称で有名)の庭園をモデルにして作庭したので苔もとても見事です。静寂漂う庭園の苔に椿が落ちた風景は銀閣寺の渋く落着いた佇まいと相まって極楽浄土と禅の両方を兼ね備えた様な美しい姿に見えます。落椿以外はまったく何も落ちておらず綺麗に手入れがされていて無染の心にもさせてくれます。

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