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作品のバックナンバー(2018/02)

(冠雪の紅梅ー近在にて) (実家の庭の松ー東松山市新郷)
西郷の漢詩謡ふや寒の梅 開拓地松籟聴きつ松を植う
今年のNHK大河ドラマは”西郷どん”ですが西郷隆盛が謡った漢詩に”耐雪梅花麗”があります。まさしくこの漢詩の如き生き方だったのかもしれませんが特にスポーツ選手はこれを座右の銘にする方も多いそうです。又、「道義国家」を夢想していたとも言われております。思想史家の渡辺京二氏は明治150年を振り返ってみると現在残されている課題は「道義国家=生き甲斐のある国家」をつくることだと述べておりますがまったく同感です。大河ドラマも楽しみですがもし西郷がずっと明治政府に留まっていたら太平洋戦争が起こらなかったのではないかと私は考えております。 開拓地が飛行場跡地だったので広大な土地は真っ平で、冬の強い北風が容赦なく土塵と共に吹き付け、作物にも甚大な被害をもたらしておりました。これを防ぐ為に防風林として松を開拓団員総出で植林することになり、私はアルバイトで植えました。当時は開拓小屋と言われる粗末な家でしたがその後、開拓開始から約25年経った頃にはこの松も大分大きくなり開拓もどうにか軌道に乗り始め、何とか新築することが出来るようになりました。その折に親が庭に松を1本植えたので私も手伝いましたが防風林の松籟が聞えて来るような気がしました。この句は昨年のNHKコンクールで秀作に入賞しました。

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