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作品のバックナンバー(2010/12)

(慈光寺の板碑群ー比企郡ときがわ町) (慈光寺の八手ー比企郡ときがわ町)
日の(みじか)碑文の歴史重み増す 八手(やつで)大らかに花掲げけり
師走の弱い日差しが板碑(供養塔)に差し込むと碑文がより鮮明に見え、また1年歴史を刻み込んだように思えます。板碑は関東地方に集中しており(西日本の供養塔は宝篋印塔が多い)、鎌倉〜室町時代の作が大半で、大変貴重な遺物です。尚、板碑は青石(緑泥片理岩)で作られたものが多く、荒川水系に豊富で、東秩父では工房跡も発掘されています。 初冬は庭などに咲く花が少ないので八手は余計に目立ちます。特別に綺麗な花ではありませんが、丸い花を見ていると冬を忘れてしまうような暖かみを感じてしまいます。又、花が咲くと葉も生き々としてきて葉も一緒に楽しめる不思議な植物です。玄関や門の近くに植えられているのが多く、初めて訪れた家でも先ずほっとした安心感を与えてくれます。

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