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私の父親は誕生月と亡くなった月が同じで春でした。又、形見分けした掛軸も「春」のもので厳しく長い冬を乗り越えた雪国の山村に大木の辛夷が咲き誇り春が来た喜びを現わしている風景で雪国生まれの父親も気に入っていたのでしょう。最近ではこの様な風景を実際に見る事は殆ど出来ません。辛夷の便りを聞くと毎年これに架け替えて春が迎えられた事に感謝しています。 |
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姉は11年前に亡くなりましたが能が大好きで能舞を稽古していた程でした。形見に貰ったのも能の「熊野」の絵で梅の咲く頃でした。又最近、近くの梅祭で能が催れ偶然にも「熊野」でした。それに息子夫婦も数年前から和歌山の熊野へ移り住み、熊野とは何か因縁があるようで以来、春になるとこの絵を飾り色々な思いに馳せております。尚、「熊野」は春を代表する能の一つです。 |
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