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作品のバックナンバー(2024/09)

(大平山のきせる草ー比企郡嵐山町) (永福寺脇の紫苑ー東松山市市ノ川)
きせる草父の煙管(きせる)を偲ばしむ 禅寺の(いらか)そびらに紫苑かな
きせる草は一般の草花よりちょっと特殊な形態をしております。葉は無く、茎も地上には無いので花柄と花のみが見られます。この形が刻みたばこを吸うときに使用する煙管の形にそっくりなのでこの植物名となりました。きせる草を見ると父親が煙管で刻みたばこを吸っていた姿が浮かんで来ます。私が子供の頃は刻みたばこを買いにやらされました。 紫苑はキク科ですが菊のような豪華さは感じません。しかし品のあるしっとりとした清楚さがキク科の片鱗を覗かせているので寺院の杜にとても似合います。永福寺の甍は瓦葺きでとても大きく、どっしりとしているのでこれを背後に咲いている紫苑はまさに苑という名の付く花に相応しい情景です。

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