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作品のバックナンバー(2020/05)

(白石の神送りー秩父郡東秩父村) (慈光寺の開山塔と著莪ー比企郡ときがわ町)
()びる村の道切り卯月かな 開山塔照らすごと群る著莪(しゃが)の花
神送りとは疫病神を地域から追い払う行事で、昔は各地で盛んに行なわれましたが最近では珍しいそうです。白石の神送りは毎年5月の初午の日に行われ、厄病退散の願い事を小旗に書いて掲げ、神輿と共に旧村境まで運び、村内から一切の厄病を追放する。そして厄病等が再浸入しないように村境に草鞋を吊るして封じる(この事を「道切り」と言う)。この行事の時の村内は神々しく荘厳な雰囲気となります。 慈光寺の開山塔は室町時代後期に作られた木造のもので木造では国内最古となり重要文化財にも指定されております。開山塔の地下から石経、風鐸、宝珠など開山塔用の装飾金具が出土し、蔵骨器も埋葬されておりました。開山塔の周囲には日影でも良く育つ著莪が群生しており、白く清楚で気品のある花が軒下まで明るく照らし開山塔を見守っているようです。尚、開山塔を原寸大で複製したものがさいたま市の県立博物館に展示されております。

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