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作品のバックナンバー(2016/10)

(徒然草) (霊山院の水琴窟ー比企郡ときがわ町)
読み返す徒然草や秋の夜 水澄みて水琴窟の気韻増す
徒然草は50年以上前に購読したが読返す毎に味わいが増します。例えば以前は”今様”の語彙については殆ど関心が無く、平安時代の白拍子が歌った当時の流行歌との認識程度でした。しかし最近、歌唱指導を始めて気付いた事は現在でも日本で歌われている歌の多くは”今様”の形式(七・五調の四句で1曲が形成され、平安時代に完成)になっている事です。主な曲目は”荒城の月””蛍の光””黒田節”etcです。そして新たに”梁塵秘抄”を購読しました。 水琴窟は日本庭園の装飾用として小堀遠州(茶人・造園家)が江戸時代に考案したものと言われており、手水鉢の水を用いるのが多いようですが霊山院のものは竹筒の根元に水を掛け、竹筒で音色を聴く方式です。この方式は音色が大きく聞えると言われております。特に秋は水も一層澄み、清楚で風雅な竪琴(ハープ)のようにも聴こえ、禅寺の庭での存在感が際立ち、目と耳との両方で同時に堪能出来ます。

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