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作品のバックナンバー(2011/7)

(黒百合ー富山県立山) (霊山院の夏椿ー比企郡ときがわ町)
黒百合 の風雨に耐えて咲きにけり 沙羅しゃら咲いて祇園精舎の琵琶を聴く
2年前の七月初旬に立山を訪れましたが未だ辺り一面の残雪でしかも生憎、暴風雨で真夏なのに真冬の寒さでした。この様な厳しい自然環境に耐えて生き抜いて来た黒百合が華やかでは無くむしろ近寄り難い程に可憐に美しく咲いているのに感動しました。人間も苦難を乗り越えて来た人ほど素晴らしい人に見える様な気がします。 涅槃や平家物語で有名な沙羅ですが本物は熱帯樹なので日本の山野には存在しません。日本で沙羅と呼ばれているのは夏椿と白雲木(はくうんぼく)の両方ですが葉や花、開花時期は白雲木の方が本物の沙羅に似ているそうです。ただ平家物語や俳句では一日花の夏椿が対象です。父親が琵琶をやっていたので祇園精舎を聴くと人生の栄枯盛衰を強く感じます。

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